エクセルでは、複数のシートからデータを集計する「串刺し集計」機能を使って、スピーディに計算を行うことができます。この手法は「3D集計」とも呼ばれ、同じ形式のデータが複数のシートに分散している場合に非常に便利です。
串刺し集計の基本
串刺し集計を行うためには、まず各シートが同じレイアウトである必要があります。この機能を利用することで、例えば下記のような複数のシートからデータをまとめて処理することが可能です。
例:売上データの集計
シート名 | 売上1 | 売上2 | 売上3 |
---|---|---|---|
店舗A | 100- | 150- | 200- |
店舗B | 120- | 180- | 250- |
店舗C | 130- | 160- | 240- |
このデータを基に、店舗Aから店舗Cまでの総売上を串刺し集計で算出する方法を解説します。
串刺し集計の手順
- 集計シートを作成: 新たに集計用のシートを作成します。
-
SUM関数を利用: 集計シートの任意のセルで
=SUM(
と入力します。 -
シートの選択: SUM関数を入力した後、
[Shift]
キーを押しながら集計したいシート(店舗A, 店舗B, 店舗C)をクリックします。選択したシート名が自動的に追加されます。 -
計算範囲の指定: 関数の中で計算範囲を指定し、最後に
)
を入力します。 - Enterキーを押す: 最後にEnterキーを押すことで、各シートから売上データが集計されます。
SUM関数の具体的な式例
=SUM(店舗A:店舗C!B2)
上記の式は、店舗A、店舗B、店舗Cの売上1(B2セル)の合計を求めるものです。
参考動画
串刺し集計の利点
- 効率的なデータ管理: 複数シートのデータを一括で集計可能なため、手作業での計算ミスを減少させます。
- 時間の節約: 大量のデータがある場合でも、簡単に集計作業を実行できるため、大幅に作業時間を短縮できます。
- 見やすいデータ視覚化: 集計結果を活用してグラフを作成することで、データの視覚化が容易になります。
よくある質問(FAQ)
Q: 串刺し集計はどのバージョンのエクセルで使えますか?
A: 串刺し集計の機能はエクセルのほとんどのバージョン(2007以降)で利用可能です。
Q: 特定の条件を満たすデータのみを集計できますか?
A: はい、SUMIFS関数を利用すると、特定の条件を満たすデータの集計が可能です。
Q: 複数のブックから串刺し集計ができますか?
A: 可能ですが、別のブックを参照する際は、明示的にそのブックのパスを含める必要があります。
串刺し集計の活用事例
売上データの集計
例えば、店舗AからCまでの月別売上を串刺し集計することで、各店舗のパフォーマンスを比較できます。
月 | 店舗A | 店舗B | 店舗C | 合計 |
---|---|---|---|---|
1月 | 300 | 450 | 500 | 1250 |
2月 | 400 | 600 | 550 | 1550 |
3月 | 500 | 650 | 650 | 1800 |
人件費の集計
人件費のデータを串刺し集計することで、各月の総人件費を計算することができ、効率的なコスト管理が可能となります。
まとめ
エクセルの串刺し集計機能は、データの集計を迅速かつ効率的に行うための強力なツールです。特に複数シートにわたるデータ管理を行っている場合、ぜひ活用してみてください。さらなる詳細や実践的なテクニックについては、以下のリンクを参考にしてください。